2022/03/18
みなさんご存じですか?3月18日と9月3日は「睡眠の日」と定められているそうです!
「睡眠の日」は、睡眠についての正しい知識の普及と国民の健康増進への寄与を目的に、睡眠健康推進機構が日本睡眠学会との協力によって制定したもので、3月18日を「春の睡眠の日」、9月3日を「秋の睡眠の日」と定めているようです。春・秋とも、それぞれの日をはさむ前後1 週間を「睡眠健康週間」として、全国各地に市民講座や相談窓口を開設し、睡眠を通して、国民の「生活の質(QOL)」の向上や規則正しい生活リズムの確立につなげていくさまざまな運動が展開されているとのこと。そこで今回は睡眠についてのお話です。睡眠の基本的な構造を知ると、睡眠の乱れを自分でチェックすることができるそうなので睡眠の構造を知りましょう。
標準的な睡眠では、
深い睡眠が20%、レム睡眠が25%、それ以外の浅い睡眠が55%程度の割合で出現します。 睡眠段階は5つに分けられます。
第1段階は、浅い睡眠で、眠っていたという自覚がない睡眠です。
よく「一晩中眠れなかった」と感じることがありますが、そうは言ってもシャッキリ起きていたわけではないという場合は、この段階の時間が長かったと考えられます。
第2段階は、眠っていたという自覚があります。
寝返りを打ったり、からだをかくなど、身体の動きが生じることが多いです。この第2段階の間には、覚えたことや出来事などの短期的な記憶をつかさどる海馬(かいば)という部位から、長期に記憶を保存する側頭葉(そくとうよう)に情報を移行する作業が行われていると考えられています。
第3、第4段階が、深い睡眠に当たります。
からだは血圧や心拍数が低下して低代謝状態になり、脳内では記憶の整理などが行われています。睡眠のサイクルは、第1から第4段階までで深くなり、第4から第1段階までで浅くなって、最後に第5段階のレム睡眠が出現します。レム睡眠は、昼間の動作を反復して上達できるようにしたり、感情的な記憶を消去して事実だけの記憶に整理したりする作業を行っています。 音や振動などの外部からの刺激に反応できるので、危機状態にすぐに対応できる役割を持っているとも考えられています。睡眠サイクルを繰り返すごとに増えていき、睡眠の後半に集中して出現します。睡眠の構造は毎日同じわけではなく、その日の出来事に応じて変化します。例えば、新しいことをたくさん覚えた日は、第3、第4段階の睡眠が増え、嫌な出来事があった日は、深い睡眠が減ってレム睡眠が増え、感情記憶を消去するという感じで、日々最適な脳の状態をつくっています。毎日標準的な構造である必要はありませんが、無駄に睡眠の構造が乱れてしまうと、弊害が起こる場合もあります。若い頃に体験しやすい“金縛り“は、眠り始めにいきなりレム睡眠が出現した現象です。照明をつけたまま眠ったり、からだが冷えた状態で眠ったりすると、睡眠の構造が乱れてこのような現象が起こります。朝、目覚めたときに、ぼーっとしてしばらく起きられず、夜は眠気を感じずに、いきなり寝落ちするように入眠するのも、構造の乱れです。
よく「二度寝が最高に幸せ」と言われることがありますが、二度寝のぼんやりした状態は、本来は寝つきのタイミングで起こります。就寝してから10分程度、徐々に意識が遠のいていく時間があったのち、入眠する。
このように、「入眠の時間が最高に幸せ」という感じになったら、
睡眠の構造がととのったサインです。