2022/06/20
お風呂は食事や睡眠などに次ぐ、体を休める手段としてよく挙げられるかと思います。
特にシャワーで終わらせるのではなく、浴槽にお湯を溜めて浸かることが、疲労の蓄積を予防したり、回復には欠かせないこともよく耳にするでしょう。
しかし、入り方を誤るとかえって疲れを溜めてしまう原因にもなるのです。
まず、その一因として特に多いのが熱すぎるお湯に浸かることです。
疲れをとるための入浴で推奨される温度は38〜40度。熱めのお風呂が好きな人には、物足りない温度かもしれません。
しかし、熱くて気持ち良い、と体感では感じていても、実際は脳が上がりすぎた体温を元に戻そうと一生懸命に稼働するため、休むどころか過剰に働いて疲れてしまうのです。
脳は部位によって色々な働きを担っていますが、間脳(かんのう)の視床下部(ししょうかぶ)と呼ばれる領域が、人の体温を調節しています。
入浴で適度に上昇した体温が、脳の働きによってゆっくりと元の体温へと下げられてゆくのですが、この体温が下がってゆくタイミングでの就寝は寝付きを良くし、睡眠の質を上げてくれるのです。
目安としては、入浴後60〜90分くらいが良いと言われています。
そして、その適度な体温の上昇に効果的な温度が、38〜40度なのです。
温度が違うだけで、リフレッシュして睡眠の質も上げられるか、逆に脳の疲労を増大させてしまうか、というように真逆の結果をもたらしてしまうのです。
さらに、長く浸かりすぎると肉体面での疲労にも繋がります。
お風呂は気持ち良いのですが、実際には入浴することにも私たちは体力を使っているのです。
10〜15分ほどに留めるのが丁度良いでしょう。
また長く浸かるとそれだけ汗をかいて脱水症状を起こしたり、水分を失うことで肌が乾燥する原因にもなってしまいます。
疲労を溜めないためには、毎日適切な方法でその日の疲れを解消することがとても大切になってきます。
体を労る入浴によって、心身ともにリラックス出来る習慣を作っていきましょう。